「無責任ギャラクシー☆タイラー」作画その2
みなさまこんにちは。声優の井村万里子です。
本日は、「無責任ギャラクシー☆タイラー」の
デジタル原画についてお話ししていきます。
デジタル原画について
従来、紙と鉛筆を使って描いていた原画(アナログ原画)を
タブレットとペンタブを使って描いていくこと。
〈メリット〉
□何か修正が入ったときの手直しが短時間で行える。
□同じものの複製(コピー)が簡単。
□原画の回収にわざわざ足を運ばなくてもメールなどで送ることができる。
→時間の短縮、経費削減
□全国、海外とのやり取りも可能になる。
□紙上ではできなかった拡大・縮小・回転・貼り付けなどが簡単にできる。
□保管・管理が楽
□劣化の恐れがない
〈デメリット〉
■始めるときの設備(ペンタブやタブレットなど)投資がかかる。(およそ40万)
■長年、鉛筆で紙に描いていたものをペンタブでタブレットに描いていくので
慣れるのに時間がかかる。
■データなので消えるのは一瞬。
〈現状〉
アナログからデジタルに移行することにより、
作業効率が何倍もアップしそうな予感がしますが・・・・
現在、デジタルを導入している制作会社はまだまだ少数。。
しかし、作業の見直しや現状の打破に向けて
動きたいと考えている方が中にはいらっしゃるはず・・・・!
この一歩をどう踏み込んでいくかが今後の課題かもしれません。
「無責任ギャラクシー☆タイラー」のデジタル原画
アナログ原画は、その1でご紹介しましたが、
さて、デジタルだとどう変わるのか・・・
こちらをご覧くださいませ
いきなり登場のヤマモトくん。
「胃がぁぁ胃がぁぁ」
と聞こえてきそうな一枚ですね(笑)
パッと見てもわかるぐらい、キャラクターのラインがはっきりしていて、
表情や仕草がとても分かりやすいです。
続いてこちらもどうぞ
バンジョー・ウエキ・タイラーとアザリンのおふたり。
細かい表情や仕草がアナログに比べると大変わかりやすいです。
チェックがしやすいとはこういうことですね。
ただ、アナログに比べると、あたたかみが減ったのも確か。。
なかなかバランスが難しいですね
しかし、メリット、デメリットを見ていくと、その差は歴然です。
今のアニメ制作の現場を考えると、
はるかにデジタル技術を取り入れた方が何倍も良いものができる予感がします。
時間と経費が浮いた分を別の箇所に力を入れることができたり、
日本だけではなく海外の方とのやり取りができるようになったりと可能性に溢れています。
世界に目が向くことで視野も広がり、新しい発想が生まれることだってあるかもしれません。
未来のアニメ
近年、技術が発達し、フルデジタル(3D)などのアニメーションも出てきています。
今後、アニメーションがどのように進化していくのか。
おそらく、そのカギは、このデジタル技術の中にあると思います。
より良いアニメーション創りを目指して、
これからも奮闘していきたいと思うぶりおアニメーションでございます。
武士のように勇ましく、
犂き(好き)な人と
和を以て貴しとなし創る
お時間を割いて読んで下さいまして
本当にありがとうございました。
井村 万里子
声優。俳優。
元食品メーカー営業勤務。
芝居の魅力に惹かれ脱サラ。
ぶりおアニメーションブログ担当。
趣味:観劇・珍味料理を食べること。
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