「無責任ギャラクシー☆タイラー」シナリオ その3
みなさまこんにちは。
声優の井村万里子です。
本日は、「無責任ギャラクシー☆タイラー」の
シナリオについてまとめていきます。
脚本・台本・シナリオ
脚本
スタッフさんや監督さん向けのもの
(舞台装置や情景、立ち位置などのセリフ以外の細かい指示が書かれている)
台本
役者さん向けのもの
(セリフメイン。セリフとさまざまな状況や心理が書かれたト書きで構成されている)
シナリオ
カメラで撮ることを前提にしたもの
(カメラワークの指示や演出効果、カット割りなどが書かれている)
シナリオ3つの構成について
柱(柱書き)
シーンの最初に書かれるもの。
そのシーンの時間や場所などを指定。
できるだけわかりやすく短めがよい。
セリフ
キャラクターの話す言葉を「」(カギカッコ)を使って表現したもの。
同じセリフでも状況によって、モノローグをM、ナレーションをNと表記して分けている。
ト書き
セリフの前後にあるキャラクターの動作を書いたもの。
過去形でなく現在形で書くことが大切。
ぶりおアニメーションのチャレンジ
通常のアニメーションで監督がシナリオを書くなんてことは滅多にありません。
なぜなら、監督はアニメーション全体を見なければならないからです。
そんな中、今回の「無責任ギャラクシー☆タイラー」では、
木村寛監督自ら、打ち合わせを行ったプロット(あらすじ)をもとにシナリオを作成!!
できあがったものがこちら。
何気なく見ていたシナリオが実はいろいろなルールに則られて書かれていたことが分かります。
そして、上に振られている番号がカット割りの番号です。
この番号をもとに、編集や打ち合わせを行い、
こちらのようなVコンテにも繋がっていくのです。
シナリオと合わせて見て頂くとよりわかりやすいかもしれません。
先にもお伝えしましたように、通常のアニメーションですと、
シナリオと同時にカット割りが振られることは滅多にありません。
ただ、こうやって見て頂くと、
同時に行っていく方が何倍も速く次の工程に進むことがわかります。
まとめ
30分や長編のアニメーションでは難しいことが
ショートアニメならではの工夫で可能になっていることがあります。
一つ一つの工程をそのスペシャリストが担当していくこともとても素敵なことですが、
そうすることで時間が多くかかり結果的に仕上げ段階で
ばたばたしてしまうのが今の現状ではないでしょうか。
だったら、今回のように工程で同時にできることを増やしていけば、
結果的に余裕ができそれがよりよいアニメーションを創っていくことに
繋がっていくのではないかと思います。
このように、日々時間と闘いながら周りの仲間と協力していきたい
ぶりおアニメーションでございます。
武士のように勇ましく、
犂き(好き)な人と
和を以て貴しとなし創る
お時間を割いて読んで下さいまして
本当にありがとうございました。
井村 万里子
声優。俳優。
元食品メーカー営業勤務。
芝居の魅力に惹かれ脱サラ。
ぶりおアニメーションブログ担当。
趣味:観劇・珍味料理を食べること。
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