いい芝居をする声優がもっている力とは
みなさまこんにちは。声優の井村万里子です。
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本日は、「基礎があるからこそのゾーンに入ることができる」と題しまして、木村社長が各地で声優ワークショップを開いたり、お仕事でお会いした現場の声優さんと話したりする中で感じたことをお話ししていきます。
声優に必要な基礎とは・・・
「基礎」と一言で言ってもいろんなものがあります。
みなさまは声優になるための基礎と聞かれて、何を思い浮かびますか?
滑舌、発声、アクセント、呼吸、筋トレ、柔軟などがあると思います。
木村社長は、声優ワークショップを続けていく中で、最近気になることがあるそうです。
それが「初見読み」。
その名のとおり、初めて見て読むことですが、これができない方が多いと話す木村社長。
それは何故か・・・・
基礎がおろそかになっているから
の一言に尽きますね(笑)
中には基礎練習しっかりやっていても初見読みが苦手だと話す方もいらっしゃるかと思います。
しかし、今一度考えてみて下さい。
今行っている基礎練習、本当に自分の身になっていますか?
基礎練習は目的やポイントを絞って行う
よく滑舌練習といって外郎売りや滑舌教本などをもとに練習を行うかと思います。
練習を行うとき、何を意識して行っていますか?
ただただ無意識に外郎売りを空で言っていてはなんの意味もありません。
もし、この人が外郎売りを覚えていなくて空で言う練習をしていたとします。その場合、「空で言うこと」を意識して行うので意味はあります。
空で言えるようになったら次は何を意識して行いましょう。
空で言えるようになったからといって終わりではないのです。
呼吸を意識するのならば、「一息で一文ないし二文を読む」ことを念頭に置いて行うだろうし、もっとクリアな滑舌を目指すのであれば、「一音一音ゆっくりでもいいから文字を大切にして読む」など目的に合わせた練習方法があります。
どれも一見芝居に直結しないように見えるかもしれませんが、これがとても重要なのです。
意識×脳の4段階について
練習を行うならば意識的にとお話ししましたが、意識的とはどういう状態なのでしょう。
そして、現在プロで活躍されていらっしゃる方と目指す方の違いとは。
まず、意識することがあるならば、その反対の無意識があります。
◇意識・・・自分の今ある状態や周囲の状況などを認識できている状態
◇無意識・・・大きく2つの意味があり一つは「意識がない(大脳の働きがほとんどない状態)」。※大脳はいつも動いているのでこの場合のほとんどの度合いは曖昧。
二つ目は「気づかない」。例えば、音楽を聴きながら何か作業を行うと、時折音楽が聞こえなくなることや逆に音楽がうるさく感じることがありませんか。
これが、音楽というものに対して意識・無意識になっている状態です。
次に、何かを意識できたとして、今までできなかったことが意識するだけでできるようになるのか。それは否です。
これは、意識してできるようになるまで特訓が必要です。
そして、何も考えずにできるようになったらそれはもうプロレベルだとイムは思います(`・ω・´)
意識×脳の4段階とは
1、無意識×無脳
↓まず意識する
2、有意識×無脳
↓次に意識したものをできるようにする
3、有意識×有脳
↓意識しなくてもできる
4、無意識×有脳
※youtuber鴨頭嘉人さんのお言葉より
このように大きく4段階があるわけですが、今みなさんはどのあたりなのか、把握できていますでしょうか。
イムは、この話を木村社長から伺って1もしくは2、ものによっては3とまばらです(笑)
きっと、プロで活躍されていらっしゃる方は、ほぼ3の状態が当たり前なのだと思います。
でないと、プロとはいえないですよね
そしてなんと、4の状態のさらに上があるんです。
ゾーンと呼ばれる状態とは
4の無意識×有脳を超えた状態として「ゾーン」と呼ばれるものがあります。これはもう無敵状態であり超集中状態です。
木村社長ならば、どんなシナリオだろうと絵がどんどん頭に浮かぶ状態だそうで、声優でいえば相手がどんな芝居をしてもそれを受けることができる状態だそうです。
このゾーンに入った声優さんの芝居はほんとにいい芝居をすると木村社長は仰っていました。
改めて、この「ゾーン」とは、集中力が極限まで高まって、他の考えや感情、周囲の風景や音などが意識から消え、感覚が研ぎ澄まされ、目の前の活動に完璧に没頭している特殊な意識状態のことを指します。
このゾーンという状態、4つのステップを踏まずとも入ることってありませんか。いつもは気が散って集中できないのに、その時だけは周りが気にならず目の前のことに集中して、頭はフル回転している状態。
こういう時、すごくいい芝居をする方が多いとイムも思います。しかし、問題点も出てきます。
すごくいい芝居だからこそ、粗の部分が目立って見えてしまうのです。
それが、冒頭で述べた「基礎」です。
いくらいい芝居をするといっても滑舌が甘かったりアクセント無茶苦茶だったり変なところで息吸ったりするとそれだけで見てる人は興ざめです(´;ω;`)
だからこそ、基礎は大事なのです。
基礎の先に無敵のゾーンがある
苦手な部分は人それぞれです。
自分で気づいているのか、人から指摘され気づくのか。
いずれにしろ、その弱い部分をどう克服していくのか。方法も人それぞれです。過去の先人たちがやってきた方法で克服していくのか自分なりの方法で克服していくのかはその人の判断になりますが、人の意見を聞き入れてまずやってみる素直さも必要だとイムは思います。
木村社長は10年経っても変わらない方がいると話されていましたが、それはもう変わる気がないのではないかとイムは思います。
それを邪魔するのが年を重ねていくと高くなるプライドというやつです。これは厄介です。自分では気づきにくいものです・・・。もちろん、気づく方もいらっしゃいます!!
そういう方はいつお会いしてもキラキラしています(*´▽`*)
人生が楽しそうなのです。
話はそれてしまいましたが、いい芝居をするにはまず基礎力をあげることは必要不可欠。
芝居を磨くことも大切ですが、いつかこの基礎の壁にぶつかる日がきます。その時に、この壁に立ち向かうパワーはありますか。
ここまで偉そうにお話ししてまいりましたが、何をやるのかいつ始めるのかは自分次第です。
自分が自分の決定権を握っています。
後悔のない人生にしたいですね☆
願わくば、めっちゃ楽しい人生にしたい(^▽^)/(笑)
木村 寛の声優スクールでは
・成澤卓アシスタントによる基礎滑舌講座
・AR練習
・体幹トレーニング
・課題、キャラクターリサーチを紙に書く事による知識の定着を促す
この4つを主題にレッスンを行っています。
では、木村 寛の声優スクールで会える事を楽しみにしております。
□ワークショップ開催日程
毎月第2・第4日曜日
12時~16時
□開催場所
SSP (高田馬場駅から徒歩5分)
【参加費】
5000円/回 (税込5400円)
【定員】
10名
ご参加お待ちしております!
武士のように勇ましく、
犂き(好き)な人と
和を以て貴しとなし創る
お時間を割いて読んで下さいまして
本当にありがとうございました。
井村 万里子
声優。俳優。
元食品メーカー営業勤務。
芝居の魅力に惹かれ脱サラ。
ぶりおアニメーションブログ担当。
趣味:観劇・珍味料理を食べること。
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