ゆーちゅー武_24 Pia♥キャロットへようこそ~劇場版さやかの恋物語~
みなさまこんにちは。声優の井村万里子です。
本日は、「Pia♥キャロットへようこそ~劇場版さやかの恋物語~」についてお話ししていきます。
Pia♥キャロットへようこそについて
1996年にカクテル・ソフト様より発売された18禁恋愛アドベンチャーゲーム+恋愛シュミレーションゲーム。
〈あらすじ〉
ファミリーレストラン「Piaキャロット」でアルバイトをしながら、ともに働く女性店員や女性のお客様と仲良くなることが目的のお話し。
〈シリーズ〉
- Pia♥キャロットへようこそ
- Pia♥キャロットへようこそ2
(「1」の4年後の物語。18禁のOVAと一般のOVAの2シリーズ)
- Pia♥キャロットへようこそ3
(「2」の1年後の物語)
- Pia♥キャロットへようこそG.O.~グランド・オープン~
(「3」より2年後の物語)
- Pia♥キャロットへようこそG.P.
- Pia♥キャロットへようこそ4
- プリンスPia♥キャロット
(シリーズ7作にして初の乙女ゲーム)
他
今回お話ししていくのは、この中の「Pia♥キャロットへようこそ3」をもとにした劇場版についてです。
「Pia♥キャロットへようこそ劇場版~さやかの恋物語~」
2002年10月19日~同年11月22日まで、ワーナー・マイカル系劇場4館で公開された。
18禁ゲーム原作で劇場化されたのはこの作品が初めてのもの。
〈当時の振り返り〉
木村社長はこちらの作品に演出助手で参加。
現在でも珍しくない完成試写会。
よく、1、2話をお客様と一緒に観るイベントが開催されると思いますが、この当時は制作にかなり苦戦されていたそうです。
何に苦戦されていたか・・・。
みなさま想像できますでしょうか。
おそらくその答えを知ったら「なるほど」と感じるかもしれません。
ヒントは、「絵」ですね。
そう、作画です。
木村社長が特に感じたのは、テレビサイズ用に手掛けたものを大きなスクリーンで試写して観たとき、あきらかに粗が目立っているのを感じたそうです。
(この当時、50インチぐらいのスクリーンに映写してラッシュチェックを行っていました)
もちろん、試写会を意識して丁寧に創っていきますが、それでも粗が目立っていたそうです・・。
帰り道、周りのスタッフと話していた木村社長。
ひらめきが起きました(`・ω・´)
絵を拡大して書いて縮小したらいいのではないか。
そうすれば、細かい部分まで描くことができ、粗が少なくなる
16年経った今ではどの作品でも行っている拡大作画での作業。
この時代ではごく稀に行うぐらいでした。
時間も決まっていますし、全部を拡大して描いていくのは現代でも
制作、演出、作画の負担が大きいので難しい事が現場では問題になっていますが…
しかし、この発想に至れたことは大きな進歩です。
スタッフみんなで見て意見を言い合えたことが大きかったそうです。
現場によってはみんなで見るなんてことやらないところもあるかと思いますが、できるだけスタッフみんなで見た方がたくさんの意見がでて、より良いアニメーションに繋がります。
また、当時はテレビがブラウン管から液晶テレビに移り変わり、アナログ放送からデジタル放送に移り変わる為、画面比率が4:3から16:9に変わっている最中で、テレビによっては上下に空白ができてしまう為、ロゴを入れたり等をして対応していました。
作品事にルールがバラバラでとても大変だったそうです(´;ω;`)
時代やニーズに合ったアニメーションを創っていきたいと思うぶりおアニメーションでございます。
武士のように勇ましく、
犂き(好き)な人と
和を以て貴しとなし創る
お時間を割いて読んで下さいまして
本当にありがとうございました。
井村 万里子
声優。俳優。
元食品メーカー営業勤務。
芝居の魅力に惹かれ脱サラ。
ぶりおアニメーションブログ担当。
趣味:観劇・珍味料理を食べること。
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